ジャカルタでは、日系を含む外資系企業の多くは最新鋭の高層ビルにオフィスを構えています。この高層ビルから街を眺めると、ジャカルタの街の構造が一目瞭然です。

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 広大に広がるボロい赤茶色の屋根の平屋建ての街の中に、突発的にそびえる高層ビルと大規模商業施設。低所得の地元民が大量に住む街に、外国資本で六本木ヒルズの巨大版がどかんどかんと出来ていて混じり合っていない街。
 
 この大規模商業施設は主に大通り沿いに出来ているため、普通にジャカルタの街を車で走っているとものすごく発展した都市に見えるのですが、
 
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 少し奥の路地に入っていくと、あっというまに庶民的な街に変わっていきます。
 
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 これは、バンコクでも北京でもそうなのですが、本当の中心地のすぐそこでもこんな様子なのはジャカルタだけで、こんなところでも発展途上の入り口なんだなと言うことが分かります。
 
 多くの日本人(駐在員も現地採用も)は、この「高層ビル」側に住んでいます。
 次回紹介しますが、とにかく交通が不便なので、会社の側に住むことが多いのですが、大体の相場は
 
 ワンルーム:300000ルピアから500000ルピア
 2LDK:500000ルピアから1000000ルピア
 くらいです。
 
 あまり治安のいい国ではないので、24時間警備員がいるようなしっかりとセキュリティが着いた高層マンションがこんな値段なのですから、かなり安いといっていいでしょう。
 中流以上の現地人が住むようなワンルームマンションやシェアハウス(バストイレ付きのワンルームに共同のリビングなどが付いている家)なら1万円から2万円で住むことも出来ます。
 
 この時点で、ワンルームであれば、14万円の給料から家賃分が引かれて10万円以上残る事が分かります。
 さて、物価はどうなっているでしょう?
 
 例えば、ジャカルタで500mlのコーラの値段はコンビニで7700ルピア(65円)です。スーパーで米を買えば5kgで600円以下。カップ麺は26円。その他多くのモノが軒並み日本の半額を大幅に下回る価格で売っています。つまり、現地のスーパーでモノを買って生活している分には日本の倍以上のモノが買える。つまり、家賃を除いた可処分所得は20万円分以上になるということです。
 少なくとも、同じ日本の新卒よりはリッチな生活が送れそうです。
 
 ただし、落とし穴はあります。
 香港、深セン、シンガポールにはいずれも、ジャスコや明治屋のような日本スーパーがありました。ここジャカルタにも数軒あるのですが、これがやたら高いのです。
 納豆が1パック90円くらいしたり、カレー粉が一箱400円以上したりと、日本より高い価格で売っているのがほとんどです。また、日本の本も高く、紀伊國屋で香港やシンガポールは定価の1.4倍くらいなのですが、ジャカルタでは定価の1.7倍くらいします。
 
 最近増えているとはいえ、ジャカルタの日本人人口はまだまだ1万人程度。「知り合いの知り合い」くらいまでたどればおおかた全員に繋がってしまうくらいの小さな村なので、当然需要も大きくない。だから、輸入するコストも高くなりそれが価格に反映されるのです。
 
 また、もう一つ言えるのが酒が高いということです。
 インドネシアはイスラムの国なので、国民のほとんどは酒を飲みません。税金の基本は「取れるところから取る」ですから、自国民が飲まない酒に高い税金をかけるのは当然の流れ。輸入関税は300%という日本の米(700%)ほどではないにせよクレイジーな税率。1000円のいいちこを輸入すると3000円の税金が上乗せされ、4000円になってしまいます。
 
 従って、街のレストランで食事をするとめちゃくちゃ安いのですが、酒を飲むとお勘定が跳ね上がります。酒飲みには辛い国かもしれません。
 
 と、いうわけで、ジャカルタで生活するに際して言えることは、現地人が買うような物を買って生活すればセレブな生活が出来る。しかし、日本的生活をしようと思うとコストが跳ね上がり生活が苦しくなるということです。
 つまり、豊かな生活をするためには、いかに現地の生活とアジャストすることが出来るかがキーとなるわけです。「空気を読む」という言葉の反対の意味も併せ持つ「セレブ」という言葉とは明らか異なる能力なのですが、これを身につければ豊かな生活が出来るわけです。
 
 前回、ジャカルタに求められる人材像が「若くてやる気がある」だと言いましたが、こういうところも原因の一つかもしれませんね。