深センでは多くの日本人人材の募集が行われていますが、圧倒的に多いのが製造業、物流業です。それ以外では、金融や商社などもありますが、製造業が一番多いです。(ちなみにIT業界の仕事は深センよりも大連に多くあるそうです)

 製造業の仕事で一番多いのが、製品の営業と生産管理。日系企業相手に自社の製品をセールスする営業と、工場労働者を管理する仕事です。日本人を募集しているのは一番多いのが日系企業ですが、中国企業の募集や台湾・香港企業の募集もあります。

 深センで必要とされている人材は、「即戦力になり、中国人スタッフを管理できる人」で、28-35歳前後の募集が多いです。従って、日本での就労経験がある人間が求められるのは間違いがないのですが、新卒でもチャンスはあります。

新卒に関しては面接の採用基準は「やる気重視」です。ただし、新卒であっても中国人スタッフより遙かに高い給料を貰い、役職付きでスタッフの上司として入社するのですから、彼らがついてくるような仕事をしなくてはなりません。

中国人はドライな一面もあるので、上司として不的確と判断されると誰もついてこなくなるなんてこともあるそうなので、バイトでもある程度人をまとめた経験がある人でないと厳しいかもしれません。
逆に、20代前半で多くのスタッフを管理する仕事なんて日本ではそう簡単にできませんので、管理職経験を早く積みたい人には非常にチャンスの多い場所でもあります。

 また、深センで募集している会社は、香港やシンガポールと比べて小さな会社である場合が多く、日系企業であっても日本に本社はなく深センの工場だけで経営しているような会社も多いです。
そのような場合「駐在員と現地採用の待遇の違い」といった軋轢はなく、比較的小さい会社であれば家族経営的な中で非常に広範囲の仕事を任せて貰えるというメリットがあります。もちろん、大規模の工場や営業拠点の中の一員として働く仕事もたくさんあります。
 ビザに関しては、大卒以上でないと厳しいですが、それ以外はネックになることは少ないようです。

 語学に関しては、製造業の仕事に関しては、英語より北京語が求められます。日本人現地採用に求められるのは、日本人の上司や日本の本社からの指示を元に中国人スタッフを管理することだからです。ただ、採用するに当たってこれが必須であるかというとそうでもないようで、「あると有利。なければ就業後身につけて欲しい」というレベルのことが多いようです。

 また、金融や商社、IT企業などでは英語が必須のところもあり、この辺は募集する会社次第です。

 もちろん、営業職を始めほぼ全ての職で日本人とのコミュニケーションをすることは多く、この能力は必須であるため、面接でもこの様なスキルは確認されます。質問をきちんと理解して、的を射た返答が出来るかといったレベルですが。


 また、一般的に求人は翌月から働けるような人を求めており、1,2週間で決めることが多いです。他の国と同様、自分にあった職を探すためには、多くの人材会社と話をし、多くの案件を検討し、意思決定を早くすることが大切です。そのためにも、自分は深センでどんな仕事がしたいのか、どういう技術を身につけたいのかということを明確にしておくことが大切です。これは、面接をするときの受け答えの際にも非常に重要なので、よく考えておくことが大切です。

深センでの給与水準は、香港より低いことが多いです。

 ただ、前回ご紹介した不動産価格や、次回ご紹介する物価などが、もさらに低いので、生活レベルとしては要比較ですが、額面的にはあまり芳しくない値段です。

 一般的に、営業やチームリーダーの仕事は、月給10000元から18000元ドル(12.5万円から22.5万円)の募集が多く、
 キャリアを積んだサブマネージャクラスや技術者は20000元から25000元ドル(25万円から31万円)くらいの募集が多いです。

 もちろん、ご自身が持っている技術が希少で、会社が求めている能力と合致している場合には、35000元 (43.8万円)くらいの高い給料を提示されることもあります。
 ちなみに、税金は香港よりちょっと高く日本よりちょっと低いくらいだと思います。

 私が面接を受けた会社は、深センの郊外に工場を構える小規模な会社が多かったのですが、この様な工場の場合工場の中を一緒に見学させてくれることもありました。小規模な工場だと、実業務も工場全体の管理だったり、新規事業の立ち上げだったり、なんでもすることになるので、全体感を知ることで何が出来て何が出来ないのかよく分かります。

 日本のおっちゃんと、若い中国人のスタッフが、家族のような経営で(従業員数は多いけど)頑張っている会社なんかだと、古き良き日本を思い出して、外から見た殺伐とした中国の印象を変えてくれます。

 こういうとき、実際に足を運んで、中に入って、人と話をするって大切だなあ・・・と思うわけです。

 もちろん、人によって、受け入れられること、られないことはあるので、無理に来る必要はありませんが、興味がある人は実際に足を運ぶことををお勧めします。