読者から見たら、無名なあなたの(そして私の)電子書籍は「ただのゴミかもしれない」リスクがあるものです。
そのリスクを軽減するために、最低価格の99円で売ることを推奨しました。

しかし、さらに読者のリスクを減らす方法があります。「無料配布」です。
Free: The Future of a Radical Price

そして、この「無料配布」にはもう一つ非常に重要な効能もあります。
この無料配布のメリットとデメリットをお伝えします。

まず、前提としてAmazon Kindle Storeにおいて、電子書籍を発売するにあたって「Kindleセレクト」というプログラムに登録すると、5日間無料キャンペーンをする権利をもらえます。

この無料キャンペーンのメリットのひとつめは、「多くの人読んでもらえる」ということです。

私は発売二冊目の「10.ブラジル編」において5日間の無料キャンペーンを行いました。すると、電子書籍が今よりもマイナーな2012年12月下旬に約950冊ダウンロードしてもらいました。
その後、約2ヶ月販売を続けたこの本の売り上げは約500冊である所をみると、無料キャンペーンはそれなりに強力であることがわかります。

しかし、デメリットもあります。無料で配れば当然ながら売上が落ちるのです。

2012年の12月末から1月頭にかけて、連続で出版したのが、05.キューバ編、10.ブラジル編13.チベット編の三作です。

そして、05.キューバ編は無料配布なし、10.ブラジル編は無料配布5日、13.チベット編は無料配布2日にしてみました。

この3冊の発売から2013/2/26までの売上総数をグラフ化したのがこれです。(赤:有料、青:無料)



実数を発表するとAmazon様に怒られる可能性があるので、グラフだけ。
実数を知りたい方は、コチラへ!

このグラフでわかることは、
・無料キャンペーンでは大量のダウンロードが見込める
   5日のキャンペーンで、2ヶ月分の売上の倍近いダウンロード数でした
・無料キャンペーンをやった本の売り上げは下がる
    無料キャンペーンをやってないキューバ編の売上が一番上がってます

どちらも当然の結果なのですが、「売上を減らして、ダウンロード数を増やす」というのが無料キャンペーンの結果です。

つまり、「自分の名前や、シリーズ物ならそのシリーズの知名度を上げるためには使える。しかし、本自体の売上は下がる。」ということになります。

私は、個人出版の電子書籍は最初は「信頼」で売る物だと思っています。
紙の本であれば、出版社を通しているので、最低限のクオリティは保たれている(と多くの人が思っている)のですが、電子書籍にはそれがありません。

「この人の本なら、99円なり250円払ってでも読む価値がある」という信頼なしには、購入してもらうのは難しいでしょう。その信頼をもってもらうひとつの方法が、この無料キャンペーンだと思います。

ちなみに、信頼に関しては、blogに無料で出稿、FBやtwitterで拡散という方法でも作り上げることが出来ます。これらを組み合わせて、可能であれば総動員して、信頼を作り上げることが大切です。

そして、無料キャンペーンをすることでできる、もう一つ重要なことがあります。
自分の友達のスマートフォンにkindleアプリを入れてもらうことです。

この記事でも言ってますし、何度もtwitterでつぶやいているのですが、なかなか浸透しきらないのが、「電子書籍はスマートフォンでも読める」という事実。

kindleで本を出して、一番最初のお客さんになるのは間違いなくリアルの友達であり、フェイスブックの友達であり、twitterのフォロワーです。
その人たちに、まず「電子書籍を読める」状態になってもらうことが第一歩なのです。

彼らに伝える時に
「電子書籍出した!99円だから読んで!スマホにkindleアプリを入れれば読めるから!」とお願いするのは「お金」とアプリを入れる「手間」と本を読む「時間」の三つをおねがいすることになります。これは、ハードルが高いです。

「電子書籍出した!今なら特別無料だから、スマホにkindleアプリ入れてとりあえずダウンロードだけしてみて!」というと、お願いするのはアプリを入れてAmazonからDLする「手間」だけです。
時間がある時に読んでくれて、感想をつぶやいてくれたり、次回作なりなんなりを買ってくれれば御の字でしょう。こうやって、地道に、自分の手の届く範囲から「電子書籍を読む人」を増やすことが大切なのです。

無料キャンペーンはむやみにやってもあまり効果がありません。
また、発売してからしばらくしてやると、それ以前に買ってくれた人たちに「買わずに待ってればよかった」と思わせてしまい、一番大切な「信頼」を傷つけてしまう可能性すらあります。

と、同時に、今、Amazonで電子書籍を出す全ての人がやるべき事は「電子書籍が読める人を一人でも多く増やす」ことです。

このバランスを考えながら、戦略的にキャンペーンを使うといいのではないかと思うわけです。



 

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