前回の記事で、Amazonで本を売るなら99円か250円が妥当であるという話をしました。
この話の中であえて触れなかったのは、250円より高く売るということです。
今回はそのおはなしをします。

一千億ジンバブエドル

250円より高い価格帯、400円とかで売らない理由。
ひとつ目は、出版社が作った紙の本や電子書籍と競合してしまうからです。

私は今、電子書籍を連続刊行するのと同時並行で紙の本の執筆もしています。(2013年度第一弾は4月発売…予定)
この活動をしていて思うのが、紙の本出すのにはコストがかかるって事です。

一般的な工程を見てみると、
紙の本
企画を考える→出版社の担当者が企画会議に出す→企画会議にとおる→編集と著者で目次を考える→書く→編集・デザイナーが版組→校正・校閲→作者がゲラチェック(この辺を2,3回繰り返す)→表紙のデザイン→営業会議などなど→印刷/電子書籍ファイルを作る→出版
※かなり適当に書いてます。ツッコミ不要。

電子書籍個人出版
企画を考える→目次を考える→書く→電子書籍ファイルを作る→表紙を作る→読み返して校正→出版

電子書籍が自分一人で完結する上に、工程が圧倒的に少ないことがわかります。
この工程の少なさは、ある程度品質に反映されるのは否めない。やはり、個人出版の本の品質は出版社が絡んだモノよりも低くなってしまいます。

そして、恐ろしいことに、出版社が絡んだ本も、ものによっては500円くらいで売り出されてしまうのです。(Amazonの企画するセールで1000円の本が500円に降りてくることもあります)

紙の本での実績があったり、出版社が出す本に競合がないような分野の本なら問題ないのですが多くの本にとって同一価格帯で直接競合は避けたいところです。500円の半額なら「同一価格帯にならない」というのが私の感覚値です。

そして、高コストであるが故に、価格破壊は自分のクビを絞める結果になるとわかっている出版社は、400円より下の低価格に足を踏み入れる可能性は低いとみています。(ただし、雑誌の特集記事など「書籍」ではないものは踏み込んできます。)

個人出版は、この出版社が足を踏み入れられない領域で戦うのが得策だと思うわけです。(実は、低価格帯以外にも出版社が足を踏み入れられない領域があるのですが、そのはなしはまたこんど)

そして、もう一つの理由が、これが決定的なのですが「高いと売れない」からです。
Amazonのベストセラーランキングを見ていると、出版社が出している1000円以上の電子書籍は、はじめはランキング上位にいても1週間くらいで落ちていきます。対して、99円の個人出版の本はしぶとく売れ続けています。
さらに、Amazonのキャンペーンで一時的に半額になった本は、ランキングが一気に上がります。

 

読者は、価格に敏感です。

実際、私の本に関しても、250円の3冊セットの本は2週間くらいでTOP100から陥落しましたが、

 

99円の第一巻は37日間もしぶとく100位以内をうろうろしてます。



今現在、この99円本と250円本の販売数の比は4:1です。
3倍のボリュームにして、価格を2.5倍にしたら、売上数量は1/4になっちゃったのです。
99円と250円でこれだけ差があるのだから、ましてや300円とか500円なんて…ということになります。実際、複数の人に話を聞くと、100円とかは考えなしで払える金額、250円はちょっと考える。400円以上はちゃんと調べて買うという場合が多いです。

私の本の場合、
99円 → 収益35円
250円 → 収益169円 ←151円の値上げで収益134円Up!
300円 → 収益201円
400円 → 収益271円

となり、収益が劇的に増える250円にチャレンジするのはやぶさかではないが、400円に手を出すのは得策ではないというのが今のところの結論です。

編集者やデザイナー、校正が入り高コスト・高品質でかつ広告費をかけて宣伝している出版社の本は、構造的に極端な低価格で作る事はできません。その代わり、品質は一般的に高いです。それ故の信頼があります。
これらに勝つために、値段設定を低くして、読者の心理障壁の低い場所で、地味に売り続けるという選択をしたわけです。

でも、丹精込めて書いた本をそんな低価格で…と思うでしょう。
実は、その本を高価格で売る方法があります。おそらく、今のところ、個人だからこそできる選択肢。

その話は、また次回↓に続く。
Amazonで個人が電子書籍を高い価格で売る方法




 

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