シンガポールの日本人人材の求人ですが、業種は多岐にわたっています。製造業、IT、商社、金融、物流から、飲食業のマネージャーまで。職種としてもルート営業から、技術者、カスタマーサービスや翻訳やアシスタント的な役割まで多種多様。自分が持っているスキルを生かせる職場を見つけることが出来る可能性は沢山あります。

 しかし、そのような選択肢の広さと同時に、求められるレベルが高いのもシンガポールの特徴です。

 まず、英語が出来ないということは問題外。
 
 公用語が英語の国なので当然といえば当然ですが、エージェントも企業も、ビジネスとして英語が使えるレベルがないと厳しいということを言っています。もちろん、他国と同様、日本人として日本語でコミュニケーションする能力を求められますので、英語が喋れるだけでは駄目です。ちなみに、シンガポール国内では北京語も多く話されていますが、北京語を重視される就職先は少ないようです。
 
 そして、即戦力としてのスキルも求められます。
  香港や深センよりも即戦力ということに重きを置いているのがシンガポールだという印象を受けました。
 
  総じて3年以上の日本での実務経験を求められ、基本的に日本で経験のある職種に関連したポストに就くことになります。新卒の採用はゼロではないですが、非常にレアケースで、新人研修のようなシステムもないため就業後も非常に困難であるとのことでした。
 
  一般的に、事務や翻訳をするようなアシスタント的な役割をする人と、会社の業務にあった高度な技術を持っている人に対する募集が多く、中レベルの技術者は募集が少ない傾向があるというように感じました。
 また、学歴社会でもあり、大学を出ていないとビザが発給されにくいという現実もあります。
 ビザに関しては制度がころころ変わるので何とも言えませんが、2012年1月から発給が厳しくなったように、基本厳しくなる傾向があります。ただ、高卒でも発給されたことがあるとの事なので、ホント、ケースバイケースです。
 
 企業の資本で分けると、日系企業の方が多いですが、外資系企業からの募集もそれなりに多いようです。ただし、外資系企業の方が求めるスキルレベル、英語レベルも高く、その分給料も高く設定されている傾向があります。

 また、一般的に求人は翌月から働けるような人を求めており、1,2週間で決めることが多いです。この辺は、香港とか深センと同じですね。

 シンガポールでの給与水準は、日本で正社員としてキャリアを積んで来た人に取っては水準は低いですが、香港や深センよりは上です。

 次の話で説明する物価の順番も同じなので生活レベルという点ではなんともいえませんが、実際、私が一番高額のオファーをいただいたのはシンガポールです。

 一般的に、営業やアシスタントの仕事は、月給3000-3500シンガポールドル(18万円から21万円)の募集が多く、キャリアを積んだサブマネージャクラスや技術者は3500-4500シンガポールドル(21万円から27万円)くらいの募集が多いです。

 マネージャー職や会社が求めている技術が希少なものだった場合には、8000-10000シンガポールドル (48万円-60万円)くらいの高い給料を提示されることもあります。

 多くの企業において、12月に業績に応じたボーナスが支払われます。一部企業では日本の様に6月と12月の2回支払われる場合もあります。交通費や住宅手当は出ない場合が多いです。
 残業手当に関しても、法律で一定以下の月給の社員に残業手当を払う義務は定められているのですが、一般的な日本人がもらう月給の場合はその対象外になります。従って、普通残業手当は出ないのですが、一部良心的な企業は払ってくれる場合もあります。
 残業の量はもちろん会社によってバラバラですが、一般的に普段は提示終了、忙しいときには夜八時くらいまで残業なんてところが多いようです。無理言って7時くらいに面接をしていただいたときには社内に他に誰もいませんでした。

 また、現地採用社員の給与の上昇ですが、会社によって違いますが上昇スキームはあるようです。
 きちんと制度として決められている会社もあれば、社長の一存で上がっていく会社もあり多種多様です。そして、一番の昇給のチャンスはやはり、転職。
 シンガポールでは、ビジネス向けのSNS、Linked Inが多くのビジネスパーソンに使われており、これによってヘッドハンティングがかかることが多いそうです。
 
  日本人として現地で長く働いている人は高い評価を受け、外資系企業から高額のオファーが来る傾向があるそうです。そして、年齢・国籍は関係なく、経験と持っている技術によって採用されるとのことでした。先進的で効率を重んじるシンガポールらしいですね。