前回のレッスンに関する文章の中で、フリートークの中で、いろんなバックグラウンドを持ったフィリピン人との話をする機会があるという事を書きました。

今回は、この中でいくつか興味深かったことを書いていきます。

まず、一番最初に気がつくのは、講師が若い女の子ばっかということです。
私が授業を受けた8人は、全て若い女の子。オンラインで教えている人も含めてあちこちの教室を覗いても、9割以上が若い女性です。

また、彼女らはナースの資格を持っていたり、フィリピンの会社で働いた経験を持っていたり、大学に行っていたりする人が多いです。(英会話講師専業の人もいます)
で、多くの講師が言うのが、「将来は、外国で働きたい」

フィリピンは「出稼ぎ大国」として有名な国で、人口の10%が出稼ぎしているなんて事を言われてたりもします。
「英語が出来なくて海外に出て行くことが出来ない」のが日本の課題ならば、「英語が出るから海外に出すぎてしまい国に人が残らない」のがフィリピンの課題なんです。
でも、国としても外貨を稼ぐ大きな産業なので、規制するわけにもいきません。
逆に、出稼ぎフィリピン人が拘束されたことが原因で、アフガンへの派兵を中止するくらい、出稼ぎの国民を守ろうという覚悟があります。

日本人にとって「フィリピン」といえば「フィリピンパブ」なのは、フィリピン人が日本のビザを取りやすい職業が「ダンサー」であることが大きな理由です。
実際「私の親戚が日本に住んでたことがあるの」「へー。何やってたの?」「ダンサー」という会話は頻出するのですが、それ以上詳しく突っ込まないようにしていました。。

フィリピンでは、大学の授業は全て英語で行われており、英会話学校で講師をやっているような人はみんな大学を出ています。
そんな彼女らが海外に出るのに一番良い職業が「ナース」だそうです。

フィリピンで専門学校に行き、ナースの資格を取れば、アメリカでもナースをすることが出来る。それ故、講師にナースの資格を持っている人が多いわけです。

なにせ、英会話学校の講師をしていても月給は1-3万円程度。我々が月12万円払って留学しているなんて話をすると、ちょっと目線が遠くなります…。

アメリカでナースをすれば、稼ぎはその10倍近くになるでしょう。生活費を切り詰めれば10年でフィリピンの両親に家を建ててあげることが出来る。そんな未来を求めて、彼女らは今日も頑張っているのです。

今のところ、日本人が頑張って英語を身につけても、給料はせいぜい1.5倍になるかってレベル。日本人が本気で英語を学ぶようになるには、もう少し日本の経済状況が悲惨にならないといけないかもしれません。

また、出稼ぎ大国のフィリピン人には、「外国人は金持ち」という確固たる固定概念がインストールされています。
そして、東南アジア人の多くにインストールされている、「金持ちが金を払うべき」という信念も根深いです。

そんなことから、日本人とフィリピン人の間にいざこざが起こるということも聞きました。
フィリピン人の家に遊びに遊びに行った日本人。
当然のごとく、交通費や外食の食事代を家族全員分払わせるフィリピン人。
その払わせっぷりは、相撲取りのごっつあん主義と同じで、払って当然、ちゅかなんで払わないの?という勢いで、全く悪びれる様子がなく、ごく自然に支払いをさせられるようです。

さらに「フィリピンでは資生堂の化粧品が売ってないから、今度日本から来るときは買ってきて(おまえの金で)」「あなたと娘は姉妹みたいなもんだから、娘が結婚するときはお金を援助してね」なんて図々しいことをしゃあしゃあと言ってくるわけです。
ちなみに、セブ島のデパートで、資生堂の化粧品は普通に売ってました。

もちろん、全てのフィリピン人がこういうわけではないのですが、日本人とは感覚が違う上に、日本人の財布の中からは無限に金がわいてくると思ってるようなフィリピン人も沢山いるわけで、その文化の違いを踏まえてフィリピン人とつきあうことは大切です。

(なお、2011年11月現在 ラングリッチでは、講師と泊まりで遊びに行くことは禁止されてます)

さらにいうと、ニュースで見た情報ですが、フィリピン人と結婚した男性が、全財産をフィリピン人妻の銀行口座に振り込んだ瞬間「愛情がなくなった」と追い出され、そのままフィリピンでホームレスになるという事例もあるとかないとか。。

非常にひとなつっこくて、話していて楽しいフィリピン人ですが、こういうこともあるってことを頭に入れて付き合う事が大切です。

また、フィリピン人同士の男女の付き合いも興味深いです。
大変ラテンの気質が強く、情熱的なフィリピン人。
特に男性は非常に積極的で、女性に対し愛の言葉を投げかけ、プレゼントを渡し、必死にアプローチをかけて付き合う事が多いとか。

しかし、情熱的なので別の異性に恋心を持ってしまうことも多く、さらに女性の社会進出が進んでおり、両性とも経済的に独立しているため、別の道を歩むことが多数。

結婚後にそういうことになったときには、多くの国にあるような「離婚(Divorce)」の手続きをとることも多いのですが、それは結構めんどくさい。
そのために多くの人が「取消(Annulment)」という手続きを取るそうです。

手続きっていっても、7年間音沙汰なかったら、再婚してもいいって程度の話なんですが。。当然慰謝料とかもない。んー、自由だなあ。。
男女が依存関係にない、自分の力で生きている感があって、個人的には大変共感できる制度です。

キューバ人もすぐに結婚して離婚する人が多いんですが、なんか似たものを感じます。

そして、フィリピン国内の雇用なんですが、まあ、失業率が高くて大変のようです。
しかし、フィリピンのデパートとか行くと、やたら人が多いことに気づきます。

P1020693.jpg

この写真のサンタの帽子かぶっている人、みんな店員だよ。。明らかに多すぎだろ。
こいつとか、やることなくて隅っこで本読んでサボってるし。

P1020692.jpg

店のカラオケセットで熱唱している店員いるし。。

P1020698.jpg

こういう適当なところも、非常にキューバっぽい。。。
そして、こんな気質を持ったフィリピン人をきちんと管理しているラングリッチはスゴイと思いますよ。
「今日は××先生が行方不明です!」って、緊急事態が何度も発生してたし。。。

最近フィリピンの産業で一番伸びてるのがコールセンター。
アメリカなどから、企業のコールセンターにかけると、フィリピンに繋がることが多いそうです。インド人英語より遙かにアメリカ英語に近い英語を喋るフィリピン人は、近年ついに、コールセンターの件数がインドを上回ったとか。
コールセンターやIT企業があつまる、「ITパーク」なんて場所もあるくらいです。

P1020732.jpg

そして、もう一個の産業が農業。
フィリピンのスーパーでは、こんな風にコシヒカリが売ってます。

IMG_0734.jpg

学校の食事は多分コレなのですが、普通に旨い!お値段、5キロ700円!
なにせ、1年で3毛作が可能な素晴らしい土地と、超格安の労働力がある国。
本気で作り出せば、もっともっと安くすることも可能でしょう。

こんな風にフィリピンを見ていると、日本に足りないものが沢山あることがわかります。
英語力。若くて安い労働力(特に、医療、介護分野)。農作物。

逆に、日本にはフィリピンにない、資本と工業製品があります。

インドネシアでも思ったのですが、この国との連携を強めれば、きっと両国にとって幸せな関係が築けるんだろうなと思います。

まずは、英会話講師とナースのビザの発給用件を緩め、彼女(彼ら)の日本語教育環境を整えるだけで、日本の大きな2つの問題の解決に多く役に立ちます。

ぶっちゃけ、TPPなんてどうでもいいので、この辺から手をつけて、インドネシア・フィリピン・日本の自由貿易協定を結べばいいのに。。なんてことを考えてしまうくらい、魅力的な国、フィリピンでした。

原住民いるし
P1120857 - コピー