※本記事は、現地在住の複数の業者、在住の方々にお話を伺った情報を元にしておりますが、分析内容に関しては私の見解も多分に含まれております。この記事を読んで、バンコクが気になった方は、是非一度ご自身の目で確認していただくことをお勧めします。 さて、ジャカルタの就活事情および現地生活事情はこの辺にして、次の国、タイの首都・バンコクに話はうつります。

香港やシンガポールの就職の場合「日本人であること」の価値はそれほど高くなく、「どんな職歴を持っており何が出来るか」が重視されます。(日本のキャリア就職と同じですね)

それに引き替え、以前にご紹介したジャカルタやこのバンコクでは、「日本人であること」の価値が高く、日本人であれば業務経験のない新卒でも受け入れてもらえます。(経験者であれば、学歴が高卒でもOKの場合もあるそうです)

「新卒の仕事っていっても、コールセンターじゃね?」って突っ込みもありますが、必ずしもそればかりではありません。
※バンコク市内には日本のコールセンターがあり、現地で働く日本人が日本からの(主にクレームの)電話を受け付けてます。あなたがかけたその電話も、実はバンコクにつながっているかもしれない…)

バンコクの求人で一番多いのはやはり製造業。
職種として一番多いのが技術者なのですが、それ以外に営業の仕事も多いです。

自社で作っている製品を他の日本企業に売り込む仕事です。

日本国内だとケイレツといって、「うちの会社の商売相手はトヨタおよびその子会社だけ」みたいなところが多いのですが、バンコクではそんなしがらみ関係なく、需要があるところとはいくらでも取引をします。そのため、新規開拓が必要な場合が多いです。

その際に必要なのが、日本人の決定権のある担当者との交渉でありコネクション。
そのために、「日本人の集まり」に参加することが必須であり、一番大切なことが「日本人であること」になるわけです。

こういうしがらみは、どう見てもクールとは言い難いのですが、このような閉鎖性があるが故に日本人の価値が高くなっているということは否定できません。

もちろん、こういう「日本人であること」を売りにする仕事だけではなく、今まで培ってきた製造業の技術や、ITの知識、事務処理能力や、広告業界での経験など、様々な「出来ること」を売りにした募集もたくさんあります。(ただし、金融は少ないとのこと。これは金融大募集中のジャカルタとは大きく違うところですね)

給料的には新卒だと月給は7.5万-9万円くらい。物価水準は(このあとのblogで詳しく公開しますが)日本の1/3と以下(特に家賃が結構安い)いったところなので、それなりの生活は出来ると思います。ただし、セレブとはほど遠そうです。

ある程度キャリアを積んだ女性の事務職なら、月給15万円くらい。ミドルマネージャクラスなら25万円程度と、このレベルまでくると、ややセレブな生活といえるかもしれません。

もちろん、バンコクにある多国籍企業で要職を務めており、年収は数千万レベルという人もいて、上を見れば青天井。まあ、そのレベルの人材はこのblog見て転職活動しないと思うので関係ないとは思いますが、バンコクでのし上がっていき、日本にいる以上の給料を稼ぐことも可能というわけです。

語学としては一番重要なのが「日本語」。
職歴よりも学歴よりも「きちんとした日本語」が喋れることが必須なので、この辺が危ない人わちゃんと矯正してくださぃ。(←勘でギャル語を使ってみた)

そして、社内公用語は英語であることが多いので(採用時に英語を重視しない会社であっても)英語が喋れる方が良いでしょう。
タイ人でも、大学を出たマネジメントクラスはTOEIC900点以上の人材はごろごろいて、彼らといかに上手く協力して仕事をするかでパフォーマンスが大きく変わることと思われるからです。

タイ語に関しては「タイ語が出来ないから採用されない」ということはほとんどないそうです。まあ、マイナーな言語を使う国の人は(日本人が日本語を使う外人のことが大好きなように)、自国語を使う人のことが大好きなので、現地に入ってから覚えていくといいと思います。

ちなみに、バンコクの労働者の最低賃金が月1.7万円程度。田舎だと1.2万円程度。
これと比べれば、日本人の新卒の給料7.5万円がいかに破格かが分かります。「日本人であることの価値」は、非常に高いということがわかりますね。

まあ、タイ人は暖かい国の人らしく大変働かない人たちで、
バンコクの会社で「不良品を出した奴は居残りで直すように。その間の残業手当は出さない!」って言ったら、その日に速攻誰ひとり働かなくなり、
「働かない奴は帰れ!」って言ったら、全員帰ったそうです。


そういう人と比べたら、確かに日本人社員は扱いやすいですよね。。(まあ、タイ人の方がグローバルスタンダードに近いと思いますが…)

なお、社会保障費は非常に安いそうですが、それで受けられる医療のレベルは高くないです。
そこで、多くの日本人は海外旅行保険などに入り、現地の日本語で受けられる豪華な病院で診断を受けることが多いそうです。その保険料を会社負担してくれるかは、入る会社次第ということで、要交渉になってきますが。

バンコクには、日本語で診察を受けられる病院がたくさんあり、設備もかなり新しいのでそういう点の不安は少ないとのことです。

そして、現在なんとか山を越えたと思われる洪水の影響。

多くの日本企業の工場が水に浸かり操業停止になっていますが、それでも進出している6千社以上の工場のうち、被害が出ているのは数百社レベル。

被災していない工場は、穴埋めのための増産が続いているし、被災した工場に対する復興需要もこれから多くなるため、就活への影響はプラスもマイナスもあり、何ともいえないところです。
でも、求人が一気に80%以上減少したリーマン・ショックとは全然違うということで、あまりナーバスになる必要はなさそうです。

就活事情は、こんな感じ。びっくりするほどいいわけでもないけど、チャレンジする価値はありそうだなというのが私の感想。
そして次回、バンコクでの生活環境についてお伝えします。

結局就職ってのは給料を含む仕事のメリット・デメリットと、生活レベルのバランスですからね。






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