「韓国・中国人経営の「日本食屋」の方が流行ることも 現地向けアレンジ力の大切さ」の検索結果

2015年11月21日(土)


※本記事は、JCAST会社ウォッチ 海外就職という選択肢 からの転載です

私が住んでいるフィリピンのセブシティに、最近日本人経営のとんかつ屋ができました。
このお店は、日本に普通にあるような美味しいとんかつ屋で、ふっくらした日本米やシャキシャキのキャベツなども食べ放題で、価格も日本と変わらないレベル(800-1500円くらい)。周辺の日本人はもちろん、フィリピン人にも人気で、よく行列ができています。
私の体感値ですが、フィリピン在住の日本人の9割くらいが「フィリピンの飯は不味い」と言っています。そんな中、この日本の通常以上のクオリティのとんかつ屋は、甘露のような味わいで、心のオアシスとなっているのです。
こういうのを体感すると、日本クオリティ最高!と思ってしまいます。

フィリピンらしい絵柄のスタンプ

とんかつ屋の広告。食べ放題大好きなフィリピン人仕様になってます。

とんかつ屋の広告。食べ放題大好きなフィリピン人仕様になってます。

最近フィリピンで流行始めている日本のモノとして、LINEもあります(親会社は韓国企業ですが、サービス内容は日本発です)。フィリピンLINEも積極的にアピールしているらしく、TVでコマーシャルなども流れています。また、昨(2013)年末にはフィリピンの台風支援のためのチャリティースタンプなども発売されました。
私も、なぜかフィリピンのLINEに登録できたので、スタンプを見てみたところ、日本でも普通に売っているスタンプに加え、フィリピン特化のスタンプがありました。
このスタンプは、フィリピンのお祭りシヌログの衣装を着たコニー(うさぎ)やブラウン(クマ)がいたり、派手なジプニー(乗り合いバス)に乗っていたりするキャラクターたちなど、フィリピンらしい絵柄が並びます。
このスタンプを作ったデザイナーがフィリピンのこと知ってるなーと思うのは、お祝いに食べるレチョン(豚の丸焼き)のスタンプ。ちゃんと豚の口にはトマトがくわえられており、コニーとブラウンは現地のビール、サンミゲルで乾杯しています。
日本の素敵なスタンプ文化をきちんと現地向けにアレンジして伝えてるのが素晴らしい。実際、フィリピン人の人たちもLINEでのコミュニケーションを楽しんでいるようです。

つい「日本のモノは素晴らしいから」とそのまま現地に…

日本の製品や文化を伝えるとき、我々はつい「日本のモノは素晴らしいからそのまま現地に持っていけば受け入れられるはずだ!」と思ってしまいます。

それは一理あるのですが、多くの場合はちょっとアレンジを加えるだけでもっと受け入れてもらうことができるようになります。それを怠って、せっかくの高品質が受け入れられないこともよく見かけます。

現地の料理が不味い(と日本人的に感じる)からと言って、日本の料理をそのまま持っていっても受け入れてもらえるとは限りません。実際、海外に行くと、日本の料理そのままの日本人的に美味しいと思える店よりも、韓国人や中国人経営のエセ日本食屋の方が流行っていることがあります。これは、エセ日本食屋の方が、現地人向けのアレンジが上手かったということでしょう。

とんかつの「ニュー付け合せ」、…甘い…砂糖が…

冒頭に出たとんかつ屋に先日行った時も、このアレンジが生まれ始めていました。当初は日本のたくあんが付け合わせで出ていたのですが、これがわかめのに変わっていました。酢の物かな?と思って口に含んでみると…甘い…。砂糖入ってるよ、これ。

現地のフィリピン人スタッフがどや顔で「この新しい付け合わせはどう?」と聞いてきます。日本人的には明らかに駄目なのですが、甘い物大好きなフィリピン人的には素晴らしい改善なんでしょう。

こうやって、ちょっとずつアレンジしながら、元がわからない程進化した日本のカレーライスやラーメンのように、フィリピン人に受けるとんかつが生まれていったらなあ…と思う反面、メインのとんかつの味はこの状態をキープして欲しいなあ…と思っています。

現地を理解しながら働く日本人の様子を描いた「セカ就!外伝」。ご興味のある方、この機会にぜひご一読頂けたらと思います。

 


著者近景

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Author:もりぞお / 森山たつを

海外就職研究家 兼
電子書籍個人出版研究家


人がやらないマニアックな領域を、日々自身が実験台になって研究しています。
詳しいプロフィールは"About もりぞお"をご覧ください。
取材、記事執筆、人生相談、なんでもうけたまわります。

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