僕らが旅に出る理由~スナフキンがいいとも!に帰ってきた

2014年03月21日(金)


私が、世界で一番上手い日本語の歌詞を書ける人だと思っている小沢健二。
この歌詞が好きすぎて、唯一最大絶対的な感謝を20年くらいし続けているくらい小沢健二を愛しています。
世界一周の時のテーマソングは、もちろん「僕らが旅に出る理由」であり、「さよならなんて云えないよ」はたぶん人生の心のベストテン第一位です。

そんな旅する人の気持ちを、完璧な絵のように、美しく描いたこの曲。

恋人たちの日常みたいな、生活に密着した姿をポップに描きながら、時々ふっと人生を俯瞰したような哲学的な描写が出てくるのが、小沢健二の世界の特徴なのですが、この曲もまさにその通りに描かれています。

遠く離れた恋人との手紙のやりとりをしながら、後半
「遠くから届く宇宙の光 街中に続いてく暮らし」と視点が一気に神の目線になり

「そして毎日は続いていく。丘を超え僕たちは歩く」
再度、人の視点に戻る。

「美しい星に訪れた夕暮れ時の瞬間 せつなくてせつなくて胸が痛むほど」

自分たちの小ささと、その小さな生活の美しさ、それをひとつに繋いだ歌詞の美しさに、やっぱり胸が痛むのです。

人生という意味の「LIFE」と、生活という意味の「LIFE」そして、生命という意味の「LIFE」。これは、シームレスに繋がっている。そして、その繋がりを僕らは感じることができる。
これが、旅に出る理由なんです。

♪それで感じたかった僕らを待つ ラブリー ラブリー こんな素敵なデイズ
ラブリー 21世紀の歌詞変更バージョン

旅をすることは、世界地図の上にあるなにかを、人の視点で見ることです。Google Earthで地球儀からどんどん拡大していって、道の一本一本が見えるところまで降りていくように、国旗と名前と世界遺産の写真だけで知っているような国を人の目線でリアルに見ることが出来ます。

丘を越えて飛行場に行き、宇宙(そら)から国を見て、そしてその街並みを眺め、そこ人住んでいる人の小さな生活を共有し、外からの目線で感心したり、一緒に楽しみを共有したりすることで、切なさを感じる。

これほどまでに、旅の楽しさを表した歌詞を私は知りません。

彼が十数年間旅を続け、その度の思い出話をタモリに語る様は、まるでムーミン谷のスナフキン。

私も「人生は旅」を実行している身ですが、彼の様に旅の美しさと切なさを伝えられるような文章が紡げたらいいなと、改めて思った次第です。

そして、ずっと日常の中に飛び込んでウキウキウォッチングしていた翁、タモリの前で旅に出る理由を歌っていたのは、本当に切なくて切なくて、胸が痛むほどなのです。

そんな、軽い病気レベルでオザケンが好きな私の過去のオザケンに関する文章をまとめておきます。

小沢健二復活記念 オザケンの歴史を振り返る(前編)幸福の王子様と、キラー小沢

小沢健二復活記念 オザケンの歴史を振り返る(後編)センスがあり迷惑な男。そして謎のセミナー。

小沢健二コンサート「ひふみよ」に関するオザケンからのコメント 彼は「幸福の王子様」なのか「絶望大王」なのか

小沢健二コンサートひふみよ オザケンの大衆音楽を媒介にした幸せの連帯感

小沢健二コンサートひふみよ もう一回 小さな空間の最高の空気


著者近景

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Author:もりぞお / 森山たつを

海外就職研究家 兼
電子書籍個人出版研究家


人がやらないマニアックな領域を、日々自身が実験台になって研究しています。
詳しいプロフィールは"About もりぞお"をご覧ください。
取材、記事執筆、人生相談、なんでもうけたまわります。

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