2013年11月8日にフィリピンを襲った台風のセブ島での被害について

2013年11月14日(木)


2013年11月8日、フィリピンに巨大な台風・ヨランダが直撃し、レイテ島を中心に巨大な被害を与えました。
私は、この台風直撃時に、日本人の在住者や旅行客、留学生が多く滞在しているセブシティに在住していました。多くの日本の方はフィリピンの状況や地理などは知らないと思いますので、セブの状況をお伝えしようと思います。

結論から言うと、2013年11月14日現在、セブシティはほぼ平常通りに戻っています。日本の方がセブシティに来ても、特に旅行、留学等に支障はないと思います。

まず、大きな被害が出たレイテ島とセブ島の地理関係をみてみましょう。

地図の円は半径200kmです。
セブ島の中心都市、セブシティから、甚大な被害をうけたレイテ島の中心都市タクロバンは200km弱離れていることが分かります。
ちなみに、東京から半径200kmの円を引くとこうなります。

200kmというと長野や静岡、福島といったところでしょうか。

私がセブシティにいて感じたのは、2011年3月11日後の東京のようだということです。
暴風域に入ったのは3-4時間程度。これが終わった後は、すぐに普通の雨に戻り、危機的状況ではなくなりました。
その後、停電や断水が起こったり、店が閉まったり、スーパーで水などが売り切れたりという事態は発生したのですが、直接の大きな被害は起こっていないという状況です。

私は翌日朝、飛行機で東京に来たのですが(元々台風当日の航空券を持っており、翌日に振り替えられた)、家から空港までには、倒れた木やぶっ飛んだトタンの壁、ひんまがった建設中のビルの鉄骨などが散見されました。しかし、飛行機は何事もなく飛びました。
少なくとも、セブ市内で、台風による直接の被害で死者が出るような状況は考えられません。停電、断水も2013年11月14日時点で市内ほぼ全域で復旧しています。(11月15日追記 時々停電は起こっているそうです。ただ、セブは何もなくても時々停電起こるんですが…)

このような状況ですので、今、セブシティに来ることは全く問題ありません。飛行機に若干の乱れがありますが(私は11/15の成田→マニラの航空券を持っていたのですが、なぜか強制的に11/18に変更されました)来てしまえば、普通に生活ができます。
被災地からセブシティに避難している人も多数いますが、ホテルが満員などということもありません。もちろん、高潮の心配などもありません。
※ただし、セブ島は南北に長い島で、北部の街では大きな被害を受けています。セブシティや観光地として有名なマクタン島は中部にあります。

個人的には、セブシティに来る予定だった人には是非来て欲しいと思っています。
また、セブに来たときには、2013年10月15日の地震で大きな被害を受けたボホール島の観光にも行って欲しいと思います。

セブやボホールの主な産業は観光です。そして、レイテ出身で、セブやボホールの英語学校や観光業に勤め、実家に仕送りをしている人たちがたくさんいます。
今、セブやボホールにいくことを「自粛」し、経済活動が縮小すると、彼らの生活の基盤がなくなり、長期的な復興の足かせになってしまいます。
心配することなく、配慮することなく、是非、観光を楽しんで欲しいと思います。

同時に感じたことは、あの台風がもう少し南にずれ、人口87万人のフィリピン第二の都市、セブシティに直撃したらさらに大きな被害が出ていただろうなということです。
セブシティは、他の途上国の大都市と同様貧富の差が激しく、鉄筋コンクリートの立派なビルから、掘っ立て小屋のようなトタン屋根の家まで、様々な家に人が住んでいます。普通の雨でも雨漏りがするような家が多数なので、あれほどの台風が来たら、本当に多くの家の屋根が吹っ飛ばされ、多くの人が流され、路頭に迷い、甚大な被害になっていたと考えられます。

大きなビルなどであれば、台風には負けなかったと思いますが、古い建物はひとたまりもなかったでしょう。日本人が泊まるホテルや英語学校にも、その様な古い建物が使われている場合もありますので、日本人の被害もでていたでしょう。

災害のリスクは、世界中どこにいてもあるものですが、情報を集めることや、滞在する住居を選ぶ事である程度回避はできます。セブでも、台風情報は数日前から大きく報道されていましたので、たとえ古い建物に住んでいても、数日前からきちんとしたホテルをキープして避難していれば、例え直撃していてもそれなりの確率で被害は回避できたと思われます。(ただ、今回の台風の場合、マリオットホテルのガラスですらぶち破った可能性はありますが…)

海外に滞在したり、住んだりすると、日本にいるよりも情報は入りにくくなるので、意識して情報を探し、早めに慎重に対応することが大切です。(英語学校に留学するときは、1ヶ月程度の契約にして、運営体制や設備に不安を感じたら早めに転校することをお勧めします)

怖がりすぎず、油断しすぎず。その案配は難しいです。今回、私もいろいろ学びました。繰り返しますが、セブなどに行く予定がある人は、自粛などをしないで欲しいと思います。特にそのような予定がない人は、ちょっとでいいので、現地に募金しましょう!

ちなみに私は、このような大きな災害時は、国境なき医師団に寄附をしております。
国境なき医師団 フィリピン台風緊急援助

私が当日どんな行動をしていたかは、こちらをどうぞ。

フィリピンで台風の被害に遭ってきたよ!

 


著者近景

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Author:もりぞお / 森山たつを

海外就職研究家 兼
電子書籍個人出版研究家


人がやらないマニアックな領域を、日々自身が実験台になって研究しています。
詳しいプロフィールは"About もりぞお"をご覧ください。
取材、記事執筆、人生相談、なんでもうけたまわります。

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